若年者の喫煙を予防するマスメディアの介入

Mass media interventions for preventing smoking among young people

Sowden AJ , Arblaster L

最終更新日:19/08/1998


目的:若者の喫煙を防ぐマスメディア・キャンペーンの有効性について決定する

検索方法:MEDLINE,Healthstar,Sociofile,Econlit,Psyclit,CAB health,DHSS-Data,Directory of Published Proceedings,Management and Marketing Abstracts,ABI Inform,ASSIA,Cancerlit,NTIS,Diogenes,Business and Industry,PAIS,Harvard Business Review,Dissertation Abstract,EMBASE,ERIC,AV-online,LC-MARC,IBSS,ECRI's International Health and Technology Assessment database,British Humanities Index,SINGLE,CINAHL,Conference Papers Index,ASH Database のコンピュータ検索.主要な学術誌のハンドサーチも行った.同定された研究の参考書はさらなる引用のために調べられ,その分野の専門家に接触をとった.

選択基準:25歳以下の若者のタバコ嗜癖に影響を与えるマスメディア・キャンペーン(多くの人々へ行き渡る,個々の接触によらない,テレビ,ラジオ,新聞,壁紙,ポスター,ちらし,パンフレットなどの伝達経路と定義された)の有効性を評価したランダム化比較試験,非ランダム化比較試験,タイムシリーズ研究.

データ収集と解析:メディアの介入,試験参加者,アウトカム,研究方法の特徴や内容に関する情報は一人のレビュアーが要約し,次のレビュアーがチェックした.研究は質的叙述的合成法を用いて結合された.

主な結果:マスメディア・禁煙キャンペーンの情報が報告された63研究のうち6つが全ての包含基準にあてはまった.6つの研究すべてが比較試験の研究デザインを用いていた.2つは,マスメディアは若者の喫煙行動への影響について効果的であると示していた.効果的なキャンペーンは両者ともに,確固たる理論的基礎があった.つまり,キャンペーンのメッセージのデザインには形成的調査を用いたり,メッセージの放送は広い時間帯にわたり適度に強調されていた.

結論:マスメディアが若者の喫煙を防ぐのに有効だというある程度のエビデンスが得られた.しかし,全般的にエビデンスは強くはない.


Citation: Sowden AJ , Arblaster L. Mass media interventions for preventing smoking among young people. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:八森 淳/白石由里)