慢性関節リウマチ(RA)：RAにおける抗マラリア剤対プラセボ

目的：慢性関節リウマチにおける抗マラリア剤の短期間治療効果とその毒性を評価する．

検索方法：MEDLINEとEMBASEを使用した電子的文献検索の後，電子探索で得られた研究の参照リストをハンドサーチした．

選択基準：RA患者に対する抗マラリア剤とプラセボを比較しているすべてのランダム化比較試験(RCTs)と比較臨床試験(CCTs)．

データ収集と解析：RCTsとCCTsのの方法論的品質はJadad's scoreを使用して評価した．慢性関節リウマチの測定は6ヶ月をエンドポイントとし出版物から抽出された．関節数，痛みおよび総体的評価に対する標準平均差(SMDs)を使用して集積分析を行なった．ESRは加重平均差(WMDs)を使用した．毒性は離脱に対する共同オッズ比で評価された．カイ二乗試験は試験間の不均一性を検討するのに使用された．終始固定効果モデルを使用した．

主な結果：ヒドロキシクロロキンを検討した試験のみが分析するのに蓄えられていた．ヒドロキシクロロキンとプラセボを比較したときに統計学的に有意な差が得られた．様々な測定値の標準平均差は-0.33から-0.52であり，それらは統計学的に有意であった．ESRに対しても統計学的な有意差が得られた．すべての脱落症例数と有効性の欠如のための脱落症例数はプラセボ群で明らかにより多く起こっていた．毒性による脱落数では差は得られなかった．

結論：重篤な毒性の発生率がその使用を制限しているとしても，ヒドロキシクロロキンは慢性関節リウマチ患者の短期間の治療において臨床的にも統計学的にも有意な有用性がある．

Citation: Suarez-Almazor ME, Belseck E, Shea B, Homik J, Wells G, Tugwell P. Rheumatoid Arthritis (RA) :Antimalarials Versus Placebo in RA. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.