骨粗鬆症(OP):副腎皮質ステロイドにより誘発された骨粗鬆症の治療に対するカルシウム(Ca)とビタミンD

Osteoporosis (OP):Calcium (Ca)and Vitamin D for the Treatment of Corticosteroid-Induced Osteoporosis

Homik J, Suarez-Almazor ME, Shea B, Cranney A, Wells G, Tugwell P

最終更新日:30/11/1997


目的:副腎皮質ステロイドの全身投与を受けている患者の骨量減少の予防のため,カルシウムとビタミンDの併用の効果とカルシウム単独もしくはプラセボの効果を評価する.

検索方法:包括的な文献検索はEMBASEとMEDLINE電子データベースを使用し,また様々な過去の学術集会の抄録と選ばれた試験の参照リストのハンドサーチも行った.

選択基準:研究は方法論的な質と採用基準を基に選択された.

データ収集と解析:データは二人の調査者によって採用された試験から抽出された.方法論的な質はある類似の方法で評価された.解析は固定効果モデルを使ってRevMan 3により行われた.

主な結果:治療群とコントロール群の間には腰椎と橈骨の骨密度において有意な加重平均値差(WMD)がみられた.その他の測定値(大腿骨頚部の骨量,骨折の発生率,骨吸収の生化学的マーカー)では有意な差がなかった.

結論:副腎皮質ステロイドの使用を始めるすべての患者はカルシウムとビタミンDの併用の予防的治療を受けるべきである.


Citation: Homik J, Suarez-Almazor ME, Shea B, Cranney A, Wells G, Tugwell P. Osteoporosis (OP):Calcium (Ca)and Vitamin D for the Treatment of Corticosteroid-Induced Osteoporosis. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:谷本省三/石川鎮清,岡山雅信)