早産予防に対する,切迫早産後のマグネシウム維持療法

Magnesoum maintenance therapy after threatened preterm labor for prevention of preterm birth

Crowther C, Moore V

最終更新日:19/11/1997


目的:マグネシウム維持療法が切迫早産後の早産予防に有効であるかどうかを確立すること.

検索方法:このレビューは,全体としてコクラン妊娠と出産グループによって考案された検索方法によった.関連した研究は同グループの比較臨床試験特別レジスターの項で確認できた.更に詳しい情報はレビューグループの細部を見なさい.

選択基準:レビューとして容認できるものは,切迫早産後の女性にマグネシウム療法を行った,全ての出版された,未出版の,あるいは進行中のランダム化比較試験.主な検討項目は,早産,周産期死亡率,幼児期における神経学的発達異常の追跡であった.

データ収集と解析:各々の著者は組み込みと方法論が適当かどうか検索方法を通して検討された試験を独自に評価した.データは独立して抽出され入力をチェックされた.試験の質の効果を調べるため,全ての適格な試験に対し,初解析と前特定感度試験が行われた.

主な結果:早産もしくは周産期死亡率に関して,マグネシウム維持療法とその他のどの療法あるいは無治療との間にも差はなかった.しかしながら,評価可能なデータは限られており,質の低い2つのデータから導き出されたものであった.

結論:マグネシウム維持療法は,早産の予防に効果的であるとは立証できず,これを用いることはうまくデザインされたランダム化比較試験がある場合以外は推賞できない.


Citation: Crowther C, Moore V. Magnesoum maintenance therapy after threatened preterm labor for prevention of preterm birth. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:久住真喜子/佐藤孝道)