巨大児が疑われるための分娩誘発

Induction of labour for suspected fetal macrosomia

Irion O, Boulvain M

最終更新日:06/01/1998


目的:胎児が巨大児であることが疑われるために分娩誘発をする方針について,手術分娩や母体または周産期罹患率の危険に関して,評価すること.

検索方法:このレビューは全体として,コクラン妊娠と出産グループの開発した調査方法によって行われた.関連する試験は,グループの比較臨床試験特別レジスターから同定した.

選択基準:胎児が巨大児であることが疑われるために分娩誘発をするランダム化比較試験.試験の質は2人のレビュアーによって別々に評価された.

データ収集と解析:母体または周産期の結果についてのデータを検索した試験の報告は,2人のレビュアーによって別々に解析された.

主な結果:巨大児が疑われるための分娩誘発は,帝王切開や機械分娩の危険を減少させなかった.周産期罹患率は両群で同じであった.

結論:糖尿病でない妊婦における巨大児が疑われるための分娩誘発は,母体や新生児の罹患率の危険を変えないようであった.現在のところ,この治療を勧めるエビデンスはない.


Citation: Irion O, Boulvain M. Induction of labour for suspected fetal macrosomia. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:仲川三春/佐藤孝道)