目的:臍動脈カテーテルのデザインが新生児の虚血性変化,動脈血栓症,脳室内出血,児死亡や壊死性腸炎の頻度に影響を及ぼすかどうかを決定すること.検索方法:臍動脈カテーテルの使用に関するランダム化・準ランダム化比較試験を以下の情報源から得た:1. 「Effective Care of the Newborn Infant」JC Sinclair,MB Bracken編集.2. MEDLINEの検索.Melvyl Medline Plusを使用し,キーワード"Umbilic#","Catheter#」,主題"Infant,Newborn"を用いた.3. 個人用データファイルの検索.
選択基準:出生児体重や在胎週数を問わない新生児を対象としたランダム化試験であること.端孔式カテーテルと側孔式カテーテルとの比較であること.虚血性変化や動脈血栓症など臨床的に重要な結果を測定していること.
データ収集と解析:この件に関する試験はただひとつしか存在しないようである(Wesstrom 1979).
主な結果:側孔式カテーテルと比較して,端孔式カテーテルは動脈血栓症のリスクの大きな減少と関連している.RR=0.27(95%CI 0.11,0.67).
結論:新生児の臍動脈カテーテル留置には側孔式カテーテルの使用は避けるべきである.
Citation: Barrington KJ. Umbilical artery catheters in the newborn: effects of catheter design (end vs side hole). In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.
(日本語翻訳:廣瀬美智代/佐藤孝道)