目的:男子新生児の割礼の鎮痛薬として,プラセボまたは無治療と比較したEMLAの有効性を評価する.検索方法:コクラン新生児レビューグループのガイドラインに従った.言語による制限は行っていない.二人の判定者(AT,AO)は,標本の抽出に当たって十分な話し合い上で決定した.
選択基準:割礼に付随する疼痛を防ぐための,EMLAの効力/有効性を評価するランダム化比較試験で評価.有効性を認めるために行動的生理的データを集めた.
データ収集と解析:出生児の妊娠週,EMLAの時期,方法,対照群の処置および結果を含むそれぞれの報告から抽出.
主な結果:抽出されたデータは,二人の研究者(AT,AO)によって検証された.割礼の外科的手順の異なるステージ間において,心拍数の増加は,プラセボに比べてEMLAグループでは,12-27拍/分少なかった.ある一つの研究では,EMLAで治療された新生児は,より高い酸素飽和度を示した.この研究の中に含まれていない2つのデータの中では,割礼中の顔面のアクションと涕泣は,EMLA治療群において少ないと報告された.
結論:EMLAは,男子新生児の割礼中,疼痛を減少させる.陰茎背側の神経ブロックのような他の方法が利用できないときに,EMLAは新生児の割礼に勧められる.
Citation: Taddio A, Ohlsson A.. Lidocaine-prilocaine cream (EMLA) to reduce pain in male neonates undergoing circumcision. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.
(日本語翻訳:安西邦男/佐藤孝道)