家庭出産 対 病院出産

Home versus hospital birth

Olsen O, Jewell MD

最終更新日:20/04/1998


目的:院内出産と比較した場合,外科的処置や合併症,罹患率の割合において,計画的な家庭内出産の有効性について評価する.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループにより維持・更新された臨床試験のレジスター.MeSH termのうち"Home Childbirth"を用い,コクラン比較臨床試験レジスター(CENTRAL/CCTR)を検索した.

選択基準:計画的な院内出産と,その他あらゆるタイプの家庭内出産(家庭内出産の経験のある開業医による援助や,また入院が必要な際には近代的医療システムのバックアップが得られる女性を選択)の比較試験.

データ収集と解析:最初の著者が公表されている研究からデータを選び出し,次の著者がそのデータを吟味した.未公表のデータについては主要な研究者から収集中である.

主な結果:この臨床試験は結論を得るには小規模すぎた.

結論:計画的な院内出産が妊婦にとってリスクが少ないことを支持するエビデンスはない.従って,妊婦に計画的な家庭内出産をやめさせなければならないエビデンスもない.良質の観察的研究から得られたエビデンスでは,計画的家庭内出産に関連した利点を示唆するものもある.ランダム化試験からさらなるエビデンスを得ることは,倫理的にも,かつ実行面でも困難である.


Citation: Olsen O, Jewell MD. Home versus hospital birth. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:大西優里/岡田慶子、岡田 隆)