妊娠中のトリコモナス症の治療

Trichomoniasis treatment during pregnancy

Gulmezoglu AM

最終更新日:15/07/1996


目的:妊娠中のトリコモナス症の治療における種々の薬剤の有効性を判定すること.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループによって開発された検索方法を用いた.コクラン比較臨床試験レジスターの定型的検索(最終1997年10月31日)を行った.

選択基準:妊娠中の抗トリコモナス剤の効果を比較したあらゆるランダム化試験が選択された.低リスクの症候性または無症候性の妊婦におけるベンゾイルメトロニダゾール投与の有無を比較した文献が1つ[Ross 1983]確認された.

データ収集と解析:出版されたデータが使用された.

主な結果:治療を受けた女性のうち95%(97/102)と93%(77/83)において,それぞれ7日後と4週間後に感染を認めなかった.報告ではパートナーの約75%が治療を受けた.

結論:治療は寄生虫学的治癒を達成するために有効であると思われ,またこの治癒率は,パートナーの服薬コンプライアンスが改善すればおそらくより高いものになりうる.


Citation: Gulmezoglu AM. Trichomoniasis treatment during pregnancy. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:福井直仁/佐藤孝道)