女性のトリコモナス症の治療

Treating trichomoniasis in women

Gulmezoglu AM

最終更新日:04/08/1997


目的:女性のトリコモナス症のさまざまな治療法の有効性を比較すること.

検索方法:MEDLINEの1966年より,EMBASEの1986年より現在に至るまでを検索した.コクラン比較臨床試験レジスターは現在に至るまで検索した.試験もまた,論文の参考文献から,あるいは,製薬会社を通じてや非公式の発見からも確認された.出版公表されたデータは,このレビューに使用された.

選択基準:トリコモナス症女性患者に対して行われた治療法で抗トリコモナス薬やその量をいろいろ変えたランダム化または偽ランダム化比較試験すべて.41の試験がこのレビューで用いられた.

データ収集と解析:寄生虫学的治癒や臨床的治癒,治療の副作用のようなアウトカムに加えて,人口特色,設定,診断方法,除外診断,脱落例,パートナーの治療法についての情報を求めた.

主な結果:短期間の追跡調査の中で,ニトロイミダゾールが寄生虫学的治癒を獲得するうえで有効であるように思われる.パートナーの治療も長期間にわたる再感染率を減少させるのに有効である.

結論:寄生虫学的治癒はニトロイミダゾールの経口単剤投与によって獲得できる.これからの研究は,再感染を防ぎトリコモナス症の流布を減少させるために,効果的なパートナーの治療について重点的に取り組むべきである.


Citation: Gulmezoglu AM. Treating trichomoniasis in women. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:矢野 礼/吉村 学,鶴岡優子)