出産時のケア提供者による援助について

Support from caregivers during childbirth

Hodnett ED

最終更新日:20/11/1997


目的:通常の病院看護と比べて分娩中の継続的な援助(健康管理専門家または素人婦人による)が母児に与える影響について評価すること.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループにより維持・更新された臨床試験のレジスター.

選択基準:組み込み基準としては以下の通り:慣れ親しんでいるかまたは親しくない専門職(看護婦や助産婦)さらに素人(雇用人またはボランテイア)による分娩の継続的支援が通常のケアと対比された対照研究であること,治療群とコントロール群がランダムに割付けられていること,管理方法の違反が結果に対して大きく影響することがことがないこと,追跡が行われなかった場合に結果に対して大きな影響がでていないこと,データが分析に適切な形で準備されていること.

データ収集と解析:出版論文や研究著者より得た非出版データから著者が行った.

主な結果:訓練を受けた支援者が継続的にそばにいることにより陣痛緩和のための投薬,手術的分娩,帝王切開,5分後アプガースコアが7点未満となる可能性の減少が認められた.継続援助は分娩時間のわずかな減少にも関連していた.4研究ではさらに出産経験によりマイナス評価を受ける事柄が減少する傾向を認めている.それは例えば分娩経験に対する総合的評価において,分娩中の強い緊張を感じるかどうか,予想以上に分娩がうまくいかないと感じるかどうか,さらに分娩中の自己管理が増すかどうかといった点において有利に機能している.

結論:分娩中の援助に関しては明らかな利点があり知られたリスクはないため,付き添人からだけではなく専門教育を受けたケア提供者からの援助を全妊婦が受けることを保証するためのあらゆる努力が払われるべきである.これらの援助には妊婦に継続して付き添い,手を取って元気づけ,励ますことも含まれるべきである.


Citation: Hodnett ED. Support from caregivers during childbirth. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:福井直仁/佐藤孝道)