ケア提供者によるリスクがある妊娠中の援助

Support from caregivers during at-risk pregnancy

Hodnett ED

最終更新日:24/11/1997


目的:早産や低出生体重児を生じるリスクがあると思われる妊婦に対する通常のケアと比較して,付加的な社会的援助を提供する計画の影響を評価すること.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループによって維持・更新された臨床試験のレジスター.

選択基準:組み込み基準は以下の通り.専門家(ソーシャルワーカー,助産婦または看護婦)もしくは特別に訓練された素人のいずれかによるリスクのある妊娠中の付加的援助の計画を比較した比較試験.治療群とコントロール群のランダム割りつけ.割りつけらえた管理の違反は結果に実質的に影響せず,脱落例は比較に実質的に影響しない.データは分析に適した形式で得られる.「付加的援助」は家庭訪問もしくはクリニックでの面接時に行う何らかの精神的援助(例えばカウンセリング,元気づけ,共感的な傾聴)と情報提供または助言と定義されるが,具体的な援助(例えばクリニックの予約日の送迎や家にいる他の子の世話の援助)を含みうるものとした.

データ収集と解析:データは出版された論文から著者によって抽出され,必要であり可能であれば原著者に連絡してさらに情報を得た.

主な結果:リスクのある妊婦に付加的な社会的援助を提供する計画は,妊娠に関する医学的結果の改善に関連していなかった.個々の試験では,直後の心理社会学的結果のわずかな改善が認められた.

結論:妊娠中の付加的援助を提供する計画が低出生体重児や早産を生じる妊娠を防いだり,母児のその他の重要な医学的予後を改善したりするとは考えにくいことを,妊婦およびケア提供者に知らせるべきである.


Citation: Hodnett ED. Support from caregivers during at-risk pregnancy. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:大西優里/佐藤孝道)