ヨード欠乏地域における母体へのヨード補充について

Maternal iodine supplements in areas of deficiency

Mahomed K , Gulmezoglu AM

最終更新日:29/07/1997


目的:ヨード欠乏地域のおける妊娠前または妊娠中のヨード補充の影響について評価すること.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループにおいて維持・更新された臨床試験のレジスター.

選択基準:臨床的エンドポイントを評価した,妊娠中の母体ヨード補補充についての全ての妥当な対照研究が候補として含められた.

データ収集と解析:出版または未出版データが利用された.ヨード摂取状態・補充の時期・追跡脱落についての情報は出版データより抜き出された.

主な結果:2つの研究結果によるとヨード補充は幼児期・小児期早期死亡の減少と関連が認められた(RR:0.71,95%CI:0.56-0.90).また4歳時におけるその地区特有のクレチン病の頻度(RR:0.27,95%CI:0.12-0.60)と生後4ヶ月から25ヶ月の間の精神運動発達スコアはヨード補充群でより有利に働いた.

結論:風土病的なクレチン病の頻度が高い集団に対するヨード補充は目立った悪影響を与えずにその頻度の大きな減少をもたらす.


Citation: Mahomed K , Gulmezoglu AM. Maternal iodine supplements in areas of deficiency. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:久住真喜子/佐藤孝道)