目的：帝王切開時の胎盤用手剥離操作の影響を自然剥離・臍帯牽引操作との比較において評価することが目的であった．検索方法：研究はコクラン妊娠と出産グループの比較臨床試験特別レジスターから同定された．
選択基準：以下の基準に合致するすべての出版・未出版・そして現在進行中の研究：対象：選択または緊急帝王切開を受けた妊婦 方法：胎盤用手剥離を胎盤の自然剥離・注意深い臍帯牽引と比較する 結果測定：失血量，術後ヘマトクリット，胎児-母体出血，産後子宮内膜炎．
データ収集と解析：データは不公平さを排除する方法をとらないで，著者によって選びだされた．
主な結果：胎盤用手剥離は母体失血量や産後子宮内膜炎の臨床的に重要で統計学的に有意な増加，さらに統計的には有意ではないが胎児-母体出血の増大につながる．
結論：入手可能な少数の情報からすれば帝王切開時の胎盤用手剥離は害にこそなれ益をもたらさない．
Citation: Enkin MW, Wilkinson C. Manual removal of placenta at Caesarean section. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.
（日本語翻訳：久住真喜子／佐藤孝道）