帝王切開術中の側臥傾斜体位

Lateral tilt during Caesarean section

Enkin MW, Wilkinson C

最終更新日:15/01/1995


目的:帝王切開時に母体が仰臥位をとった時と比較して側臥傾斜体位をとったときの胎児・新生児に対する影響を評価することが目的であった.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループの比較臨床試験特別レジスターから研究が同定された.

選択基準:以下の基準を満たす全ての出版・未出版および現在進行中の研究より: 対象:選択または緊急帝王切開をうける妊婦 方法:帝王切開時の仰臥位と比較した側臥傾斜体: 結果評価:アプガースコア,pH測定,酸素飽和度,

データ収集と解析:データは不公平さを排除せずに著者がそれぞれの研究より抽出した.

主な結果:これらの研究から得られたデータは質のよいものではなかった.低アプガースコアは側臥傾斜体位使用時でより頻度が少なかった.そして一般的にはpH測定値と酸素飽和度は側臥傾斜体位使用でより改善するようであった.

結論:同定されたこれら質の悪い研究ではその結果から何らかの有用な結論を導き出すことはできない.


Citation: Enkin MW, Wilkinson C. Lateral tilt during Caesarean section. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:久住真喜子/佐藤孝道)