分娩中の胎児心電図と心拍数記録

目的：胎児心電図波形(ECG)に通常の胎児心拍陣痛図(CTG)を加え，同期させて記録した場合と，CTGのみの場合について，分娩介入と新生児の状態に対する効果を比較する．

検索方法：コクラン妊娠と出産グループによって維持され，更新された臨床試験のレジスター．

選択基準：分娩介入と新生児の状態に対して，ECG＋CTGとCTGなしの方法について評価した全てのランダム化試験で，それぞれのアームは実験群とコントロール群にランダムに割付けられているもの．1つの試験が確認され，レビューに用いた．

データ収集と解析：データは次の基準に合えば分析に用いられた：観察者のバイアスを最小限にする適切な方法がとられている，最初の割付方法にしたがってデータが示されていること，プロトコール違反をしていないこと，データが分析に適した形式であること．

主な結果：ECG＋CTG群では，’胎児仮死’に対する器械分娩の数が半減したが，’遷延分娩’に対しては効果がなかった．新生児の状態に対する効果ははっきりしなかった．

結論：得られた情報は，分娩中のECG波形分析は胎児を危険にさらすことなく産科的介入を減少させるかもしれないことを示している．

Citation: Mistry RT, Neilson JP. Intrapartum fetal ECG puls heart rate recording. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.