母乳のみで育てられた乳児の睡眠パターンへの影響

Influencing the sleep patterns of exclusively brestfed infants

Renfrew MJ, Lang S

最終更新日:26/01/1994


目的:生後8週までに,母乳のみで育てられた乳児が朝まで眠ることを教える組織立ったトレーニングプログラムの効果を評価する.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループにより維持・更新された臨床試験のレジスター.

選択基準:標本:乳児が朝まで眠ることを助けるための組織立った教育プログラムを利用した夫婦の,すべての容認できる比較試験. 対象:単胎の初めての子供をもつ夫婦で,分娩後少なくとも8週は母乳のみで育てようとする母親. 方法:組織化されたプログラム:午後10時と午前0時の間に母乳を与える.いろいろな他の方法により,徐々に夜間の授乳間隔を伸ばしていく,夜と昼の違いを強調する,この方法を用いる群と方法の無い群と比較する. 結果の評価判定:乳児が夜の授乳を求めて起きるかどうか.採用された研究数:1,除外された研究数:0.

データ収集と解析:データは,2人の経験ある判定者によって,出版された報告より抽出,分析された.

主な結果:治療群のすべての乳児は生後8週までに夜通し寝ていた.コントロール群では,生後8週までは,有意に少ない割合の乳児しか眠らなかった.


結論:この試験は,組織立った睡眠プログラムを用いることで,初めて子供を持つ夫婦も,生後8週までに彼らの子供に朝まで眠ることを教えることができることを示した.この1つの試験だけでは対象数が少ないので,臨床的意義を引き出す前に,もっと大規模な対象を用いた,さらなる研究が必要である.


Citation: Renfrew MJ, Lang S. Influencing the sleep patterns of exclusively brestfed infants. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:秋山香乃/佐藤孝道)