妊娠および分娩中のケア提供者の継続性

Continuity of caregivers during pregnancy and childbirth

Hodnett ED

最終更新日:04/03/1996


目的:妊娠,分娩,産褥期の継続したケアの効果を複数のケア提供者(通常は,例えば分娩前クリニック,分娩病棟,および出産後の病棟のどれか一つのみを担当する場合が多い)による通常のケアと比較して評価すること.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループにより維持・更新された臨床試験のレジスター.

選択基準:妊娠,分娩,産褥期の継続したケアを複数のケア提供者による通常のケアと比較した全ての適切な比較試験.

データ収集と解析:出版された文献と研究の著者から得られた未出版のデータから著者が行った.

主な結果:助産婦チームによる継続したケアを受けた女性は,分娩前の入院は少なく,分娩前教育プログラムへの参加は多い傾向があった.また分娩中の薬による和痛を受けることと新生児の蘇生の必要も少ない傾向があった.会陰切開が少ない一方,膣や会陰の裂傷は多い傾向があった.彼女らは妊娠,分娩,産褥期のケアに満足する傾向があった.

結論:通常は,妊娠,分娩,産褥期に様々なケア提供者が関与するという現行のケアシステムの転換は,しばしばサービスの大規模な再構築を必要とするだろう.現時点では,2つのケアの継続性に関する試験で見いだされた利点の原因が,ケアのより高度の継続性なのか,より強い助産婦の関わりなのかは不明確である.


Citation: Hodnett ED. Continuity of caregivers during pregnancy and childbirth. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:岡野愛子/佐藤孝道)