禁煙に対するクロニジン

Clonidine for smoking cessation

Gourlay S G, Stead L F, Benowitz N L

最終更新日:29/11/1996


目的:喫煙者の禁煙の手助けとしてのクロニジン療法の有効性を判定する.

検索方法:コクランタバコ嗜癖グループのデータベースが検索され,過去のレビューとメタナリシスの引用文献リストが調べられた.

選択基準:クロニジン対プラセボのランダム化比較試験で,治療終了後少なくとも12週間の時点での禁煙をエンドポイントとして評価されたもの.

データ収集と解析:著者によって報告された最も厳密な計測を用いた,最大経過観察期間まで禁煙した試験参加者数.

主な結果:5つの試験が包含条件を満たした.クロニジン対プラセボの禁煙成功のオッズ比は,1.87 (95%信頼区間 1.27〜2.77)であった.

結論:少ない数の試験に基づいているため,潜在的なバイアスの要因が含まれてはいるが,クロニジンは禁煙を促進するのに有効である.しかしながら,口渇や鎮静作用などの副作用の高い発現率により,クロニジンは大多数の患者の第一選択療法ではない.


Citation: Gourlay S G, Stead L F, Benowitz N L. Clonidine for smoking cessation. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:福井直仁/糸矢宏志)