潜在的な胎児発育遅延におけるカルシウムチャンネル拮抗薬

Calcium channel blockers in potential impaired fetal growth

Gulmezoglu AM, Hofmeyr GJ

最終更新日:13/01/1995


目的:胎児発育遅延の可能性が高い妊娠におけるカルシウムチャンネル拮抗薬の,胎児と新生児の罹病率および死亡率への効果を判定すること.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループによって維持・更新されている臨床試験の登録.コクラン比較臨床試験レジスターは,一定の間隔で検索を行っている.最新の検索は,1997年10月31日(コクラン・ライブラリー 1997年第4版)になされた.

選択基準:胎児発育遅延の可能性があるか疑われている場合の,治療におけるカルシウムチャンネル拮抗薬のすべての適格な比較試験を候補とした.

データ収集と解析:考察された試験は,組み込みの適切さと方法論的質を結果を考慮せずに評価された. 組み込まれた試験データは,以下に記述されるものによって処理された. Mulrow CD,Oxman AD (編) ,コクラン共同計画ハンドブック[1997年3月1日改訂].コクラン・ライブラリー[ディスクまたはCDR-OMのデータベース].コクラン共同計画発行.オックスフォード,Update Software社.1996年より3カ月毎に改訂.

妊娠期間と新生児予後に関するデータは,臨床結果を報告した1試験から抽出された.

主な結果:fulunarizineを服用している妊婦における平均出生体重は,有意に高かった.他の項目については有意な差はなかった.

結論:この試験の結果は,実質的な結果を評価するために,十分な症例数のさらなる研究を行うことを奨励するに十分である.


Citation: Gulmezoglu AM, Hofmeyr GJ. Calcium channel blockers in potential impaired fetal growth. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:岡野愛子/佐藤孝道)