早い退院と遅い退院との比較

Early vs late discharge postpartum

Renfrew MJ, Lang S

最終更新日:02/02/1994


目的:分娩後48時間以内の退院が4日目以降の退院と比較し,授乳期間にどう影響するかについての評価.

検索方法:コクラン妊娠と出産グループによって維持・更新されている臨床試験のレジスター.検索方法はコクラン妊娠と出産グループによって開発されたものを用いた.

選択基準:研究:早い退院と遅い退院が,授乳期間にどのような影響を及ぼすかについて検討した.ランダム化あるいは準ランダム化比較試験.対象:授乳を希望する妊婦.方法:分娩後48時間以内に退院した母親の授乳期間と4日以上で退院した母親のそれとを比較した.結果の測定対象:すべての母親について,授乳期間・2,3,4日目の授乳回数・追加水分補給の必要性.組み込まれた試験数:2 除外された試験の数:0.

データ収集と解析:データは,2人の経験のある判定者によって抽出,分析された.

主な結果:分娩後早期に退院した経産婦は産後6ヶ月の時点で授乳を継続している傾向にある.早期退院をしたすべての母親は分娩後1週間以内では水分を追加補給する必要性が低い傾向にあった.さらに,分娩後2日,4日目にはより頻回に授乳する傾向かみられた.

結論:出産後早期に退院することは,授乳の継続にとって有益かもしれない.しかし,この理由は明確ではないためさらなる研究が必要である.


Citation: Renfrew MJ, Lang S. Early vs late discharge postpartum. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.


(日本語翻訳:水谷武夫/佐藤孝道)